チャレンジ 青ヶ島

2011年11月19日 (土)

還住丸

 還住丸に乗り込み船室に入ると、左が椅子席、右がカーペットルームに別れていた。

迷わずカーペットルームに入り、少しでも船酔いしないように船と並行に成るように寝ころんだ。

定刻より15分遅れの13時15分に船は八丈島に向かって進みだした。

船は木の葉のように揺れ、波で高く持ち上げられると、次の瞬間一気に落ちるように沈む。その繰り返しが続き、30分ほどは耐えたのだが、この後、これが2時間以上も繰り返すのかと考えた瞬間ダメだった。胃の中からこみ上げるものを、四つん這いになりながら口を膨らまして耐えた。まるでガマガエル状態。目の前に洗面器が有るのだが、少し這いずれば届く場所なのに動けない。タイミングを計ること20分。やっと覚悟を決めて洗面器を取り、戻したのは胃液だけだった。外に目をやるが見えるのは白い波頭の大海原のみ。まだまだ八丈島までかかるなと思うと余計に悲壮感に襲われた。

そんな船酔いと1時間以上戦い続けていると、やっと左手に八丈島が見えてきた。もう少しだと自分を励ましたが、波は八丈島の島影に入っても和らぐことは無かった。やっと揺れが収まったのは港に入ってからだった。

そして、50分遅れの16時20分に下船し、約2km歩いて八丈島空港に向かった。先程、あんなにきつかったのに、普通に歩いている自分が少し不思議だった。

八丈島から飛行機で戻る途中、行きの飛行機の中で願掛けしたハロウィーンベアーを購入したのは言うまでもない。

羽田から、先日壊れてしまったノートパソコンを買い換えようと思い、横浜の量販店に寄りながら帰路についた。

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2011年11月17日 (木)

鳥かご乗船

港の光景は凄かった。

太平洋の荒波が島の岩に当たり、波しぶきをあげ、ほんの少し突き出ただけの桟橋は波をかぶっている。まさしく時化。とてもじゃないが、着岸できる感じでは無い。

もう一度、船の運航状況を携帯で確認したが、条件付き運航でテープ案内されている。と言う事は、船は八丈島を出て、この青ヶ島に向かっていると言う事だ。よく、この荒れ狂う大海原を航海できるものだと、感心してしまう激しさだった。

しばらく、唖然としながら海を眺めていたが、波の激しさは収まる気配はなかった。

12時を廻り、八丈島行きの切符の販売が、まるで要塞か地下壕の様な場所で始まった。おそるおそる窓口で、「船は出ますかね?」と尋ねると、多分大丈夫でしょうとの返事。どうやって、船を付けるんだと疑問符だらけに成った私。

ちなみに、朝に臨時のヘリが出たためだろうか、4日ぶりの船なのに島民の利用客の姿は無く、乗船客は私を含めて男性の観光客3名だけだった。寂しいな。

切符売り場を出て、外に出てブラブラしていると、大きなビルの建築に居るような大型のクレーン車が目の前を通り過ぎて行き、桟橋に停まった。どのような作業をするのかなと見ていると、まずは岸壁には船の衝撃を和らげるために、大きなゴムが張って有ったが、それだけでは不十分らしく、大きな浮きのようなものを岸壁に取り付けた。その作業が終わると、今度はフォークリフトで、コンテナを桟橋に運び始めた。

そんな、作業工程を見ていると、通常は船が入港する12時30分と成ったが、大海原に船影は無かった。

定刻より15分過ぎた頃に、やっと小さな船が沖合に見え始めた。そして、近付いてきた船の船名を確認すると、八丈島からやってきた客貸船の往還丸。船は波にもて遊ばれるかのように、左右に大きく傾きながら進んできた。本当に着岸できるのかと思うほどの状況だった。

そして、往還丸からロープが投げられ、青ヶ島の桟橋のブイにつながれた。4日ぶり。こんな小さな船が時化の中、頑張って島にたどり着いたと思うと、なんか感動的な光景だった。しかし、船は桟橋に寄りそう事無く、桟橋から1m近くの間隔を開けて浮かんでいた。果たして、どう乗船するんだ。ブリッジかける様子はない。飛び乗るとしても離れすぎている。ますます疑問が深まった。

そんな事を考えていたら、クレーンを使って、コンテナの積み下ろしが始まった。

しばし、見ていると、フォークリフトの運転手に乗船客が呼ばれ、フォークリフトにしがみつくよう指示が有った。何が始まるんだ。よく解らず言われるままフォークの左スッテプにしがみ付きながら運ばれ、桟橋に置いてあるスノコに降りるように指示され、降りて待っていると、なんと大きな鳥籠のような箱が空から降りてきた。

そして、乗るように指示。

鳥籠に乗り移り、大きく開いた入口に頑強な作業員が立ちふさぐと、かごはクレーンで吊り上げられ、船上に移動し、ゆっくり降ろされて船のコンテナ置き場に着地。足場は良くなく、作業員の手助けを受けながら籠から船に乗り移った。次に籠は船に乗ってきた島民たちを乗せて桟橋に降りた。

こんな苦労しながら生活している場所が、都内に有るんだなと改めて思った。

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2011年11月14日 (月)

青ヶ島を歩く

郵便局を後にして、港に向かって歩きだした。

島に吹き付ける風は強かった。船は八丈島を出港したのか?無事に青ヶ島に着岸できるのかな~。でも火曜日以来3日間も欠航が続いているのだから、島の生活を考えると、多少無理しても出すだろうなと、そんな事を考えながら歩いていく。

そして、一軒の商店が右手に現れた。そこには10匹近い猫が思い思いの姿で、くつろいでいた。毛並が良いので、この店で飼われている猫だろうかと思いながら、カメラを向けて何枚か写真を撮らせてもらった。

その商店の先を、右手に曲がり、もう少し歩くと右手上に小中学校、町役場、図書館、駐在所が見えてきた。ここが青ヶ島村の行政の中心地のようだ。そして、今朝ほどの船の運航状況を知らせる電話のテープ案内も、ここから発信されているのだろうか。

道は林の中を進み、軽いアップダウンを繰り返しながらの下り道だった。景色は変化の乏しい単調な眺めだったが続いたが、所々から崖下に見える海が変化をつけた。

やがて右手に大きく視界が広がり、プリンをひっくり返した形をした丸山が見えた。ヘリポート、郵便局、役場、そして今立っている場所が外輪山。目の前に見える丸山がコニーデ式火山、そして外輪山と火山の間がカルデラと、まるで理科の教科書を見ているような眺めだった。

その余りにも教科書通りの景観を、しばし鑑賞したあと、さらに歩いていくと急な下り坂のトンネルに道は入った。トンネルを出ても急勾配は続き、やっと平坦になって、あたりを見渡すと、丸山と外輪山の山々にはさまれたカルデラの底にいる事が解った。上を見上げると、かなり上のほうに先程眺めていた場所があった。今の道が下りで良かった!もし登りだったら、登山だという感じの高低差だった。

カルデラの中は、先程歩いてきた外輪山とは、生えている木々が違い熱帯系ものだ。そして地熱で気温にも違いを感じた。少し歩き疲れたなと感じながら進んでいくと、島の温泉施設「ふれあいサウナ」の入口の案内看板が見えた。ここから港まで、どの位まだかかるのか解らなかったので、立ち寄らなかったが、後から考えると営業してたら寄っても間に合う時間だった。

そして、もう一つトンネルをくぐると港が見えてきた。やっと到着した!と、一安心したのも束の間、そこには壮絶な光景が広がっていた。

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2011年11月11日 (金)

青ヶ島郵便局

ヘリポートから途中2回曲がり、おおよその見当を付けながら5分ほど歩いて行くと、木々の間から道の角に建つ念願の青ヶ島郵便局が見えてきた。

局に入ると、保険の説明を受けに来ている人、久しぶりに船が出ると言う事で荷物を出しに来た人などで、狭いロビーはあふれかえっており、二人の局員さんは大忙し。とても島民165人の島の郵便局とは思えない。

そんな大賑わいの中、貯金を果たして、心の中で一人「やったね!」とニンマリ。

アームストロング船長が月面着陸の時に発した言葉を借りるならば、「私にとっては小さな一局の歩みだが、私の訪局史にとっては偉大な飛躍である」と思いっきり叫び喜びたいところだが、しかし、条件付運航の船で帰れるか、まだまだ課題は残っている。

そこで、局を一旦出て、同じ建物ながら別の入口から入るATMコーナーに行き、万一船が出なかった時に備えて、宿泊代分を下しておいた。

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2011年11月 9日 (水)

青ヶ島上陸

飛行機は八丈島上空から滑走路に入るとき、横風を受け大きく揺れ、そのバランスを取り戻すか、取り戻さないかのうちに滑走路に着陸し、大きくブレーキをかけた。あらためて、離島の着陸の厳しさを感じた。

ロビーに出て、隅っこに有る東邦航空のカウンターに向かい、青ヶ島行きのヘリの搭乗手続きをした。受付の女性の方は気さくな方で、飛行機に乗るという感じではなく、離島行きの巡航船でも乗るような感じだった。まずは口頭でおおよそ体重を聞かれ、そのあと荷物をはかりに掛けられた。5kgを超えると有料だが、私の荷物は重いのはカメラだけだったので、4kg弱で無料扱い。

 ボデーチエックを受けて搭乗口前で待っていると、利用者は僅か3名。いつも満席で予約が取りにくい便のはずだがと思い、そばにいた先程の受付の女性に伺ってみると、この便の前に青ヶ島役場の要請を受け、船が3日間欠航が続いているので、青ヶ島行きのチャーター便が飛んだとのこと。利用者は往復とも満席のようだった。ちなみに、船の欠航が続くと、青ヶ島、御蔵島役場の要請で飛ばし、航空会社の判断では無いとのこと。

 ヘリの給油が終って、ヘリに誘導され、3名だから、どこに座っても良いという感じで乗り込み、私は入口のそばの席を選び座った。

 離陸時間が来て、ヘリは大きく音と振動を立てながら、上空にまった。

 小八丈を右手に見たあとは、ヘリは白く霞んだ雲の中を飛び正面は何も見えなかった。そして眼下に白波立つ太平洋の青だけが広がった。

 20分ほど単調な時間が過ぎると、目の前に高テーブルのような緑の台地が現れた。

 

私にとって最難関の青ヶ島が見えた瞬間だった。

 

そして、島のヘリポートに描かれた丸い円の中央に着陸した。

 

気温は、そんなに都心と変わらないと思いながら、島への一歩をしるした。

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2011年11月 7日 (月)

発表です

前日の6日は、夜10時頃に帰宅した。

食事の後、万一泊まりになった場合に備えて、着替えの洋服、歯ブラシセットなどを、慌ただしくリックに詰めた。使う事が無ければ良いのだが…。

当日は朝5時起床。カーテンを開けて外の様子をうかがう。まだ夜明け前で真っ暗で良くわからない。しかし、風もなく、雨も降っていないので、まずは大丈夫かなと、携帯で八丈島行きの航空券の支払いをしてチケットを購入。肝心な船(還住丸)は、青ヶ島役場から7時発表なので分からない。

6時に家を出て、電車とバスを乗り継いで羽田空港に7時過ぎに到着。

最初に、昨日は運休だった八丈島行きが、今日は飛ぶ事を電光掲示版で確認した。

そして、青ヶ島から八丈島に戻る還住丸(かんじゅうまる)の運航案内にダイヤルをした。ここ3日気象条件が厳しく運休が続いている。携帯のボタンを押しながらドキドキ。まるで合格発表のような気分だ。電話がつながると、男性の声でテープ案内が流れた。その結果は・・、

「本日の還住丸は条件付きで運航します。青ヶ島に着岸出来ない場合は引き返します。」

という内容だった。なんとも微妙だが、こうなったら着岸を祈るしかない。

ちなみに、行きのヘリの方は、運航決定は8時で、この時点ではわからなかった。

機内で食べる弁当を購入して、7時40分発八丈島行きの搭乗口に。

飛行機は昨日欠航した事もあって、ほぼ満席状態。離陸してシートベルトサインが消えると、慌ただしく幕の内弁当をかきこんだ。八丈島迄の飛行時間は40分程度しかない。ここで食べておかないと、船の欠航が3日も続いている島では、果たして食べ物が手に入るか不安だ。ましてや、船が条件付きということは揺れることは想像できる。

そして、着陸前に食べ終え、外を見ると一面雲海が広がっていた。船は条件付だが、ヘリは有視界飛行だけに飛ぶか不安だな。そんなことを考えながら、ふと、前の網ポケットに目をやると機内販売のパンフレットが入っていた。何気なく手に取り、ページをめくると、愛くるしい表情のハロウィンベアーが目に入った。もし、今日行程通りに進み無事帰ることが出来たら、この熊を買って行こうと思った。

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2011年11月 5日 (土)

離島訪局に思う

今年の夏、ついに郵便局の有る離島の訪島数が150島を超えた。

いよいよ、残り16島を残すのみとなった。

その島たちを書き出してみると、

  • 三宅島    (東京都)
  • 御蔵島    (東京都)
  • 青ヶ島    (東京都)
  • 父島     (東京都)
  • 母島     (東京都)
  • 沼島     (兵庫県)
  • 出羽島   (徳島県) 特定局時代に訪局済みだが簡易局としては未訪
  • 粟国島    (沖縄県)
  • 南大東島  (沖縄県)
  • 北大東島  (沖縄県)
  • 硫黄島   (鹿児島県三島村)
  • 黒島     (鹿児島県三島村)
  • 竹島     (鹿児島県三島村)
  • 口之島    (鹿児島県十島村)
  • 屋久島    (鹿児島県) 島内全局制覇したが、その後春牧簡易が再開
  • 浮島     (山口県) 9月に貯金扱い再開

こうやって、書き出して見ると結構の強者ぞろいだ。

どこが、一番手ごわいかと言うと…

小笠原、十島村は、時間が有れば何とか成りそうなので、私なりには島に向かう船の就航率が年間平均5割の青ヶ島だろうか。

来年12月全郵便局の完局を目指している私としては、青ヶ島の成否が、今後の計画に大きく影響してきそうだ。

ならば、いつチャレンジしようか。

青ヶ島について書かれているブログやホームページを、色々と読ませて頂いた結果、一番気候が安定しているのは、台風シーズンが終わり、冬が来る前の10月ではないだろうかという結論になった。

そして、船やヘリの欠航で島に泊まる事に成っても良いように、休みの前日、金曜日を狙うことに。

さらに念を入れて日を選び、晴天の特異日の10月10日の前の金曜日10月7日に決定。

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